柔軟に変化することで迎えた番組10周年。20周年に向けて新たなチャレンジ

キクタスがお手伝いさせていただいてきたすべての番組の累計が1億ダウンロードを突破しました。
1億ダウンロード突破を記念して、「人生を変える」ポッドキャストの聴き方・使い方をテーマに、和田裕美さんにお話を伺いました。

WADAcafe

和田裕美さん

プロフィール
わだ・ひろみ/作家・営業コンサルタント 京都光華女子大学キャリア形成学科客員教授 京都生まれ
これまで出版した著書は50冊を超え、190万部超えのベストセラー作家として、ビジネス書だけでなく、絵本や小説と幅広く執筆中。もともとは、外資系教育会社でのフルコミッション営業で、お客様の98%から契約をいただき世界142カ国中第2位の成績を収め、20代で女性初の支社長となった実績を持ち、その後和田裕美事務所株式会社を設立。自らの経験をもとに、「陽転思考」や「ファンづくり営業」「人に好かれる話し方」などのテーマで、国内外でセミナーや講演を多数実施。啓蒙活動につとめる。これまでに10万人以上が受講し、多くの人生を好転させてきた。代表作に、『人に好かれる話し方』、『世界No.2セールスウーマンの「売れる営業」に変わる本』『人生を好転させる「新・陽転思考」』等。2015年出版の『成約率98%の秘訣』はアマゾンビジネス・セールス部門で1位を獲得。

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多彩な肩書を持つ和田さんの送る「人生を変えるメッセージ」

早川:今回は、ラジオ番組『和田裕美のWADA CAFE』のパーソナリティーの和田裕美さんにお話を伺いたいと思います。和田さん、よろしくお願いします。

和田:はい。よろしくお願いします。

早川:和田さんの番組をお聴きの方はもちろん、もうほとんどの方がご存じだと思うんですが、念のために自己紹介からお願いしてもいいでしょうか?

和田:私、自己紹介、すごく下手くそなんですよ。

早川:それじゃあ、貴重な機会ですね。

和田:ええ。自己紹介がすごく苦手で、自分が何やっているかを聞かれると分からなくなるんですけど。まず、本を書いています。営業やコミュニケーション、陽転思考という考え方の本、あとはオリジナルの営業手帳も販売してから11年目になります。講演や、セミナー、コンサルティングもやっていますね。「こんな人にできるんだろうか」と、今、私の声を聴いている方は不安になるかもしれませんが、一応、そんな仕事をさせていただいて、13年になりますね。

早川:すごいですね。実は、僕がやらせていただいているキクマガという番組に、6年ぐらい前に出ていただいたことがあるんですよね。そのときいただいたプロフィールを拝見したんですけど、いい意味で、肩書がないんですよね。

和田:そうですか。

早川:他の方って、何かあるじゃないですか。

和田:どんな肩書ですか。

早川:例えば、作家や、コンサルタントとか。僕が印象的だったのは、ペリエっていう社名だったときに、その株式会社ペリエ代表取締役っていうふうには書かれていたんですけど、「作家」とか「コンサルタント」とは書いていなかったんですね。和田さんならどんな肩書でも大丈夫そうなのに、意外と名乗らないのだなと思ったのです。それは何かこだわりがあるんですか。

和田:何をやっているか、分からないからじゃないですか。肩書を付けづらいなって、ちょっと思っていたんですよ。ビジネス書だけじゃなくて、絵本もやるし、エッセーもやるし、非常に広いジャンルで執筆しているので。それに講演やセミナーだけではなくて、朗読とかもパフォーマンスとしてやっていますし、ラジオも10年は続けていますし、なんか的が絞りづらいっていうのもあったんです。それで、何て言えばいいんだろうって思っていた時期はありました。最近はもう面倒くさいので作家と言っていますけど。

早川:ということで、少しイメージが湧いたかなと思うのですが。

和田:どうですかね。だんだん、「何だろう、この人」という感じになっているかもしれないですけど。

早川:いやいや。でも、和田さんおっしゃったように、この『WadaCafe』自体も、もう10周年迎えて11年目っていうことですね。和田さんのほうから、どんな番組なんですか。これ、また一言で言うのは難しそうな感じがしていますけど。

和田:もう、人生が変わる番組だと、私は思っています。ちょっと、ラジオの関係上、InterFMとか、Kiss FMとか、ラジオ関西とか、11年目の間にいろんな放送局を引っ越しているんですけど。その拠点ごとにそういう感想があふれているので、出会いなんだなっと思っています。

早川:実際、僕も、お手伝いさせていただく前から、番組を聴かせていただいているんですけど、最近配信されているエピソードを見ても、例えば人生相談あり、ゲスト対談あり。それに10周年を記念して、過去のあるバックナンバーのエピソードを配信したりもされていますね。

和田:はい、やっていますね。

早川:本当にバラエティーに富んでいるんですけど、個人的には、何といっても、ゲストの豪華さがすごいと感じています。

和田:ありがとうございます。

早川:もちろん、和田さんの人生相談もいいんですけど。実はさっきも歩きながら、もう一回聴いたんです。五木寛之さんやコロッケさんが出ていたり、ビジネスや自己啓発系では勝間和代さんや小阪裕司さん、本田健さんも出演されていますよね。これだけ豪華なゲストが継続的に出ている番組って、あんまり他に知らないんですけど。

和田:ありがとうございます。

早川:それは和田さんなりに、こわだりがあるんですか。

和田:ビジネス書を書いてると、横のつながりって割と簡単に作れるんですね。そうすると、何かの企画で対談をやるとか、何かイベントをするときに、同じ人としゃべっているということが結構起こるんですよ。それはそれで、とっても楽しいことなんですけど、お話を聴いていただくのであれば、やっぱり、化学反応が起こるような結果を出したいなっていうのがあって。もう自分が相当緊張して、「これは、私、だめかも」っていうぐらいの人と会いたいというのはあるかもしれないですね。自分のトレーニングにもなるし。

目指したのは「心が疲れているときでも聴ける番組」

早川:今、ゲストの話もあったんですが、番組の基本となる「これだけは、ずっとやってきている」ということはあるんですか。それは、聞きどころっていう意味も含めて。

和田:基本ですか。

早川:それは、コーナーじゃなくて、信念でもいいし。「こういうことを伝えたい」でも、「こういうふうに役立ててほしい」ということでもいいんですけど。

和田:何もないですね。どうしよう。

早川:いや、いいですよ。それがウリかもしれないですし。

和田:ごめんなさい。何もないっていうか、そのときそのときで、トレンドが違う感じはすごくしていて。もしかしたら、10年前でも、テイストは変わってないと思うんですけど、なんか、心がホッとするっていう感じです。

早川:そこだ。

和田:勉強モードで一生懸命聴かなきゃいけないのって、心が疲れているときはしんどいですよね。ビジネス書が読めないような日って、ないですか?

早川:正直、ありますね。

和田:ありますよね。しんどいときに読めないメルマガとか、ないですか。

早川:いっぱいあります(笑)。

和田:ありますよね。でも、モチベーションが低くても、聴ける、読めるっていうのを目指していますね。

早川:いつも、和田さんが、「ごゆっくりおくつろぎください」という感じで、本当に、まさにカフェっていう感じで癒やされるんですけど。でも、不思議ですよね。そうはいっても、なんだろう、ちょっとビジネスの話とかも入るけど、緩い。何ていうんだろう、不思議ですよね。

和田:結構厳しいこと、言っているんですけどね。

人生がハッピーになれるかどうかは行動で決まる

早川:そうですね。ただ、そう聞こえないっていうのが、すごく新鮮です。和田さんの番組をこれから初めて聴く方もいると思いますし、ずっと聴いている方もいると思います。あらためて、「こういうふうに聴いてもらえたら、すごく人生がハッピーになるよ」とアドバイスをするとしたら?

和田:ハッピーになれるっていうのは全て行動なので、やっぱり、何か聴いた瞬間に、ハッとしたり、「あ、いいな」と思ったりしたときは、終わった後や聴いているその場で検索してほしいですね。要は、自分の耳から入ったことから、手を動かしたり足を動かしたりっていうふうに行動に移してもらったらいいなって思うんですよ。恐らく、昨日聞いたことって、今日はもうないかもしれないし、すぐに流れていくじゃないですか、耳からサーッて。そこに、何かギザギザしたものがあって、自分の心の中にストンストンって言葉が落ちるとしたら、その落ちた物だけは、拾ってほしいというか……。聴きながら尻尾だけつかんでもらいたいんですね。尻尾をつかむために、やっぱ行動してもらいたいので、何かに気付いたら、ちょっとでいいので検索するとか。「これを聞いたから、こう動いた」っていう、何か、そういうふうにつなげてもらえれば、聴いたことが結果につながるかなと思いますね。

早川:素晴らしいです。ちなみにもう11年やってきて、これっていうのは、難しいかもしれないですけど、ここ1、2年間で、iTunesに配信されてる中で、「これはぜひ聴いてほしい」というのはありますか。

和田:全部覚えてないので……。

早川:これ、このまま使いましょうか。

和田:もう全然覚えてない、どうしよう。でも、リスナーの方からの意見で、「こういう聴き方があるんだな」と思ってびっくりしたことがあるんです。例えば、「セミナーの紹介の仕方が勉強になる」って言われたことがあります。私は、普通に、アナウンスをしていて、全く意識してないんですけど、何かを伝えたり、紹介したりするときに、もしかしたら、営業を感じさせないようにしているのかもしれないですね。

早川:感じないですよね。しっかり宣伝はしていますけどね。

和田:ええ。そうなんです。だから、「こういうふうな言い方をすれば、営業トークにならずに伝えられるんだっていうことが分かりました」っていうメッセージをもらったときに、それは教えるつもりじゃなかったので、「こんなところで技を盗まれた」ってちょっと思いましたけど(笑)。

早川:でも、そういう学び方もできるということですね。

和田:そうですね。そういうのって面白いなと思います。最近の質問に答えているのを聴いていただければ、多分10年前に答えているのとテイストが違うので、その違いも面白いかなと思いますけどね。

早川:そういう楽しみ方も、長く続けるとありますね。

和田:はい。

早川:ちなみに、少し発想を転換して、ご自身が、ラジオ、そしてポッドキャスティングという形でずっと配信してきて、「やっぱりやってきてよかったな」とか、ポッドキャストならではのいいことがあったとか、何かありますか。

和田:やっぱり海外ですね。

早川:海外?

和田:「ドイツで聴いています」とか、「シドニーで聴いています」とか、そういう世界中の人が、配信を楽しみにして聴いてくださっているっていうことです。ラジオもやっていますけど、地上波ラジオは届かない。もちろんラジオも今はいろんなやり方がありますけど、やっぱり、ポッドキャストで聴いてもらえるっていうのは、ありがたいし、ラジオでリアルタイムに聴いている方より、ポッドキャストで聴いていただいている方のほうが、断然多いんです。やっぱりそういうところでつながっていきますよね。あと、本を書いている人間としては、本ってやっぱり平面なので、言葉の厚みがなかなか伝わらないんですよ。だから、講演とかセミナーと違って、本だけでは伝わらない要素があるんです。多分本って、伝えたいことの10分の1以下くらいしか伝わっていないと思いますね。それが肉声になると、もっと伝わるし、あわせて本を読んでもらいたいっていうのはありますね。

早川:確かに。本と音声のどちらから入って、反対側も取ってもらえれば、面白いですよね。

和田:そうですね。文字っていうのは目で見て、やっぱり頭に入れてもらいたいし、五感を使わないと定着しないから、耳からも目からも入れてもらいたいと思っています。

早川:なるほど。大変、参考になりました。実際、和田さんは、そういう意味で、ポッドキャストをずっと使ってきていますよね。聞いている私が言うのも、逆に申し訳ないんですけど、私のほうが配信期間が短くて、こういう会社やっていながら、自分の番組は8年目ぐらいなんですけど。そういう意味では、僕の今身の回りの中で、一番の大先輩なので。

和田:ありがとうございます。すごいですよね。

ポッドキャストを始まるにあたって大事なのは「続ける」という覚悟

早川:なので、最後に聞きたいんですけど、実際やってきて、これから番組を始めようとする人で、どういう人が向いているとか、おすすめしたいってありますか。

和田:早川さんも、8年続けているということですけど。やっぱり、最初にこれをやるときって、みんな、わくわくすると思うんです。

早川:します。

和田:でも、継続していくのって、意外に、どんなことでも大変じゃないですか。だから、ラジオ番組にしても、やっぱり、どんなに喉がかれていようが、熱があろうが、絶対に収録しなきゃいけないし、「ええ!? きょう収録なの」っていうことがずっと続くと思うんですね。だから、とっても楽しいことっていう反面、最低1年とか2年やってみて、初めて反応があるものです。あとは自分のトークが最初できなかったのが、アドリブがすごく利くようになったりします。自分が何かを発信したいとか、聴いてもらいたいっていう欲求っていうことよりも、「何か聴いてもらいたい」ということがあった上で、もっと自分のトークを伸ばそうとか、自分の声を聴いてみて、こうしようとかっていう、その振り返りの要素もすごく大きいです。それによって反応が来たときの喜びも大きいから。そういう意味では、続けていくことによって価値があるものだから、ぜひ、やるんだったら、続けようって決めてやっていただきたいと思いますね。

早川:なるほど、大変参考になりました。本当に最後にですけど、和田さんは『WadaCafe』をいい意味で、あんまり決めずにやっている感があるんですけど、そうはいっても、今後こういうことをやってみたいとか、今番組でチャレンジしてみたいことって、ありますか。

和田:10周年で、ゲストを呼んだパーティーをやりたいというのもあるんですけど、基本的には決めずに行こうという思いもあります。『WadaCafe』って、内容を決めてなかったから続いたというのが、すごく大きくって。

早川:なるほど、深い。

和田:やっぱり地上波って、続けるのはスポンサーの問題とかいろいろあって、枠が取れないこともあって大変な中で、もう本当にまわりの人には感謝感謝で。いつも、「うちにおいでよ」とか「それなら、ここでやればいいじゃん」みたいな感じで、つなげてくださっているっていうのが、やっぱりとっても大きかったから。これからやりたいことって、あと10年、『WadaCafe』を続けるというイメージかなって思っていますね。

早川:すごい。

和田:自分が話したことを、今までは、割と話しっぱなしだったんですけど、それをきちんと、『WadaCafe』辞書みたいにして、何か検索をすると、その質問にたどり着くとか、そうやって、自分が生んできた音声のデータをきちんと生かしながら、二次的に皆さんに提供できたりしたらいいなっていうふうに思っています。

早川:『WadaCafe』ライブラリー、和田ライブラリーみたいな感じですね。

和田:そうですね。そういうふうにしないともったいないっていうか、莫大な情報がストックされずにそのまま流れて、次から次に止めどなく配信されるということになると、聴いている方もしんどいと思うんですよ。自分が聴きたい番組とか、自分が知りたい質問だけに特化して聴けたら結構便利だと思うので、そういうことを、『WadaCafe』の中で、提案していければいいなっていうふうに思っています

早川:なるほど。キクタスとしても、何か一緒に、そういうことができたらなと思いました。

和田:本当ですか。

早川:ということで、いろんな思いも語っていただきましたが、和田裕美ラジオ、『WadaCafe』、ぜひ、皆さん聴いていただければと思います。和田裕美さん、きょうは、ありがとうございました。

和田:はい、ありがとうございました。

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