booktalk-21
石田衣良ブックトーク「小説家と過ごす日曜日」。第42号が配信されました。

石田衣良ブックトーク「小説家と過ごす日曜日」には「イラとマコトのダブルA面エッセイ」というコーナーがあって、ご存知池袋ウェストゲートパークのマコトが書いたエッセイも読めるんです。

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今週の目次
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00 PICK UP「『北斗』テレビドラマ化の舞台裏」
01 ショートショート「ららら♪卒業」
02 イラとマコトのダブルA面エッセイ〈42〉
03 編集部ベストセレクション〈グッズ編〉
04 IRA’S ワイドショーたっぷりコメンテーター
05 恋と仕事と社会のQ&A
06 IRA’S ブックレビュー
07 編集後記
今回は「衣良とマコトのダブルA面エッセイ」の中から冒頭をちらりとご紹介。

石田衣良とご存知『池袋ウエストゲートパーク』の主人公マコトが、 考えたこと、感じたことを、誠実に自己検閲なしで語っています。

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02 イラとマコトのダブルA面エッセイ〈42〉
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◇ブックトークを始めて   石田衣良

いよいよ今回がぼくのブックトーク最終回。

2年近く昔、なにもわからずに始めて、月に2回でなんと42回も書き続けたのだ。

エッセイにショートショート、それに人生相談と時事放談、おまけに訳あり女性へのインタビューにブックレビューとグッズ紹介…という盛りだくさんのスタイルは、きっとぼくに向いていたのだろう。ほとんどネットの個人誌で、100枚近いボリュームになったこともあった。でも、どちらかというとぜんぜんタイヘンではなく、よい仕事仲間に恵まれてぼく自身はとても楽しい仕事だった。

最初の目的は、作家の副業の可能性を探ることだった。歌手にはCD市場が縮んでも、ライブ演奏という直接ファンとふれあう場所と収入源がある。では作家にとってのライブはなんだろう。もっと読者に直接メッセージを送る方法はないものか。新聞や雑誌は確かに立派な巨大メディアで信頼性も確実な読者も獲得しているけれど、もっとゲリラ的で自由なほうがいいんだよなあ。

そんなとき若い友人から提案されたのが、メールマガジンというスタイルだった。

どんな内容を盛りこんでもいいし、どれだけ長文になっても問題ない。読む人は熱心なファンの人だけ。自由に好き勝手ができるのだ。どうせなら動画もアップしよう。そのうち本にするのもおもしろいかもしれない。などとワイワイやっているうちに、今ある形の「ブックトーク」ができあがったのでした。

最初に最終回と記しましたが、実は形を変えてオンライン・サロン(もうこれを読んでいるあなたならご存知でしょう! タイトルは『世界はフィクションでできている』に決定)として、引き続き発信を続けていきます・・・続きはブックトーク本編で……)

◆好きなことをいえ!   真島マコト

こいつは個人誌なので、読み手は限られ、信頼できる人間ばかりだといわれていた。

で、あの作者からは「好きなことをいえ!」とだけ命令されて、この短いコラムの連載を始めたのだ。

中年童貞だの、本を読まない大学生だの、生涯未婚率の急上昇だの、イギリスのEU離脱だの、トランプの選挙戦だのと、やたらとめんどくさいネタを振られて、おれもあれこれと資料を読むことになっちまった。

それでもやっていて身に染みて感じたのは「こいつは悪くない」という感覚だった。

今や世界はなだれ落ちる巨大な滝のように、一瞬も姿を固定せずに変化している。

ちょっとしんどいけれど、その変化に向きあって観察を続けるというのが、やはり今の正解なのだ。

そうしているうちに自分だって、すこしずつ変わっていく・・・続きはブックトーク本編で……)

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毎回、驚きの質問が飛び交う「恋と仕事と社会のQ&A」コーナー。

今回の質問を駆け足でご紹介します。(抜粋でごめんなさい!)

  • ▼PickUp▼50代男性です。『北斗』を拝読しました。大作なので一日中読んでも5日間かかりました。読む方はいいですが、書かれる方は相当、命を削って書かれていると思いました。小説の内容がつらすぎました。もし現実にこのような事件が起きたとき、……
  • ▼Q.1▼21歳・女子大生です。「マスク依存症」を取り上げたニュースがネットで話題になったことがありますが、私もその一人です。ルックスに自信がないからではなく、人とコミュニケーションを取るときに表情を見られるのが恥ずかしく感じるのです。マス……
  • ▼Q.2▼32歳、女性です。『SEX』はブックトークの公開収録でサインして頂いた本です。夫と一話ずつ、SEXする前に読んだ思い出の本です。そう説明すると衣良さんが、「そういう風に使ってもらいたいんだよね~」としみじみ仰っていたのを思い出しま……
  • ▼Q.3▼34歳男性です。数年前から、ダイエットや筋トレをしたり、自己啓発本を読んだり、自分の内面と外面を磨くことを心がけてきました。しかしあるとき、妻に「あなたって自分をよく見せることしか考えていないのね」と言われ、恥ずかしくなりました。……
  • ▼Q.4▼この間のショートストーリーに、魅力的な声の女性が出てきましたね。とてもおもしろかったです。とくに「耳にあたたかなマシュマロを詰められたような感じ」という比喩が大好きでした。あたためたマシュマロの、甘くてとろけるような感じを想像しま……
  • ▼Q.5▼先日自由が丘を歩いていたら女性のどなり声が聞こえ、人も集まっていたしケンカかなと思って見てみたら、母親が子どもにひたすら暴言をぶつけ、発狂していました。自分が周りからどう見られているかなどもうわからない様子で、ひたすら小さな子ども……
  • ▼Q.6▼仕事の合間にシナリオを書いている者です。女スパイが国を滅ぼすというような内容なのですが、そういう女スパイものの作品で衣良さんが好きなものはありますか? また、心理的なかけひきがおもしろいドラマや映画、本があったら教えていただきたい……
  • ▼Q.7▼35歳女性です。言い訳と現実逃避ばかりする後輩(男)が嫌いで嫌いでたまりません。いつもうじうじと悩んでいるくせに、建設的なアドバイスをすると「でも」「~だからできない」と言い訳ばかり。結果的に、1年前から何も前進していません。その……

さてさて、石田衣良の回答は?

続きはブックトーク本編でお楽しみ下さい。

【お知らせ】

足掛け3年にわたりお届けしてきた、”石田衣良ブックトーク「小説家と過ごす日曜日」”ですが、4月より新しいメディアに生まれ変わることとなりました。

その名も「石田衣良のブックサロン 世界はフィクションでできている 」という、双方向の交流ができるサロン形式のサービス。
https://yakan-hiko.com/meeting/ishidaira/top.html

みなさんと、より濃密で双方向にコミュニケーション出来るよう、Facebook「秘密のグループ」機能を使ったオンラインサロンです。

これに伴い、有料メルマガ”石田衣良ブックトーク「小説家と過ごす日曜日」”は役目を終え、3月24日の配信をもって終了となります。

以下、石田衣良より、ブックサロンのご紹介メッセージです。

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世界は先が見えず、ネットには攻撃的で強い言葉ばかりはびこっています。「普通」にしっかりと生きている人が生きづらい困った時代です。

でもほんとうは迷いながら、毎日をしっかりと生きている「普通」の人こそ、主役なのです。

そんな人同士が集まって、本や音楽や社会の話、仕事や恋愛やこれからの世界の話を、のんびり大人の余裕をもって話しあうちいさな社交場=サロンをつくれないか。

そう思って、新しいネットサロンを始めることにしました。今、ぼくがおもしろいと感じること、気になることすべてを伝え、会員のあなたと親密に仲よくやりとりができる双方向のサロンです。

お気軽にご参加ください。嵐の時代に、ひっそりあたたかに語りあう友人同士の小部屋をつくりましょう。進行と主催は作家・石田衣良がつとめます。

石田衣良

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